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高感度フィルムを使ってみよう!:特徴や使用シーン、ISO感度800のフィルム紹介

こんにちは、パピオカメラです。この記事では、高感度フィルムの特徴・使うシーンの解説や、ISO感度800のフィルムをいくつかご紹介します♪

後半は青っぽい写真を撮りたい方やシネマライクな写真を撮りたい方必見の、タングステンフィルムについてもご紹介します!

 

 

高感度フィルムって何?

ざっくり言うと「暗い場所でも使いやすい」フィルム

  • 「高感度フィルム」はフィルムが光を感じる度合いが高い
  • 感度100などの低感度フィルムと比較して、少ない光でも写真を撮ることができる

 感度についてもっと知りたい方はこちらの記事もみてね!

 

高感度フィルムを使うシーン

たとえば、こういうときに
 
  • カフェなどの暗めの場所でも、フラッシュなしで撮りたいとき
  • 日中~夕方以降も撮りたいとき
  • あえてフィルムのざらっとした感じを楽しみたいとき

高感度フィルム使用例1

 

ほかにも…
 
  • 動きの速いものを撮るとき(動きが止まったような写りにしたいとき)
  • 望遠レンズを使うとき
  • 単純にそのフィルムを使ってみたいとき

高感度フィルム使用例2

 

高感度フィルムを使用するメリットとデメリット

メリット

  • 日中はもちろん、光量の少ない*1夕方~夜、室内でも撮れる
  • てぶれを軽減できる。
  • シャープに写りやすい。
  • 動きのあるものを撮りやすい

デメリット

  • 明るい場所で、ボケ感が出しにくくなる*2
  • 比較的高価格
  • フィルムの種類が豊富ではない。
  • 粒状感が強め*3(程度はフィルムにもよる)

粒状感はメリットにもデメリットにも。

 

高感度フィルムを使う際の注意点

感度の設定限度

高感度設定できないカメラもありますのでご注意ください!たとえば、OLYMPUS TRIP35はISO800は設定できません。

高速シャッターの限度

最高速が遅めのカメラ*4の場合は、快晴の屋外などでの使用だと、露出オーバー(明るすぎる写真)になる可能性が

カメラによっては、日中明るめに写ることも。
カメラ:YASHICA ELECTRO35、フィルム:Lomography color negative800

 

高感度フィルム、どんなフィルムがある?

今回は、比較的手に入れやすい、ISO感度800のフィルムに絞ってご紹介します!

箱やフィルムの筒に「800」と書いてあるものが、感度800です!



デイライトフィルム

一般的なフィルムはデイライト用(太陽光の下で白いものを白く写すことができる)になっています。デイライト用以外にタングステンフィルムというものもあり、後述します。

 

KODAK PORTRA(ポートラ)800
POINT
  • 滑らかで透明感がある描写が特徴
  • 彩度が強めでポップな印象に撮れる
  • 結構高い(1本4~5000円くらい、2024/02/21時点)
  • おすすめの撮影シーンは、人物撮影、カフェ撮影、カラフルなものの撮影、黄色いお花

 作例は以前、インスタグラムで紹介しました。(インスタグラムで作例を見る

 

Lomography(ロモグラフィー) color negative800
POINT
  • 独特な色味が楽しめる面白いフィルム
  • ざらっとした粒状感も味わえ、レトロで個性的な写真を撮りたい方におすすめ
  • 撮影シーンとしては、夜の街がおすすめ。
  • 感度800のフィルムの中では比較的安価(一箱にフィルム三つ入りで、8480円。1本あたり約2800円くらい、2024/02/21時点)
  • 一箱にフィルム三つ入りで販売されているので、フィルムの消費量が少ない方には難易度あり。お友達と分けて使うのもありかもです。

 作例は以前、インスタグラムで紹介しました。(インスタグラムで作例を見る

 

青みが楽しい、タングステンフィルム

 タングステンフィルムって?
  • 日中屋外で使用すると、やや青っぽく写りやすいフィルム
  • 感度の数字の前後にTがついている(例:800T)

photo by Matthew Bellemare

 もう少し詳しく

タングステン光下(オレンジ色の照明下)でデイライト用フィルムを使用すると、白いものがオレンジ色っぽく写ってしまします。そこで、タングステン光下でホワイトバランスが保てるように作られたのが、タングステンフィルム。逆に、太陽光の下でタングステンフィルムを使用すると、写真が青っぽく写ります。

 

映画用フィルムでシネマライクな写真を
 
今回ご紹介する高感度のタングステンフィルム3つは、映画用フィルムをもとに作られています。映画用フィルムは、ハイライト(光っている部分)がにじむのが特徴の一つなので、都会の街の夜の写真を撮るのも、雰囲気があってよい感じです。

photo by Liz Mulholland

 

なお、海外系のフィルムは、現像に出す場合に注意が必要です。

 海外系フィルムを現像に出す際の注意点についてもっと知りたい方はこちらの記事もみてね!

 

また、通常より感光しやすいフィルムもあるため、フィルム交換は必ず日陰で行い、フィルムの使用期限*5内に現像に出しましょう。

 

Cinestill(シネスチール) 800T
POINT
  • 映画撮影用のフィルムをもとにして、カメラで楽しめるように作られたフィルム
  • シネマライクな写真が楽しめると評判
  • 映画用フィルムらしく、ハイライト(光っている部分)が赤くにじむのが特徴
  • アメリカの会社のフィルムですが、日本でも(主にネット購入では)割と入手しやすい
  • 1本3~4000円くらい、2024/02/21時点

 Lomographyのサイトで作例が公開されています( フィルム: Cinestill 800T · Lomography

 

AMBER(アンバー) T800
POINT 
  • Cinestill同様、映画撮影用のフィルムをもとにして、カメラで楽しめるように作られたフィルム
  • 映画用フィルムらしく、ハイライト(光っている部分)が赤くにじむのが特徴
  • どうやら中国製フィルムらしいですが、日本でも(主にネット購入では)割と入手しやすい
  • 他の高感度フィルムよりは安価(枚数が少なめの27枚撮りということもあります)1本3000円くらい、2024/02/21時点

 Lomographyのサイトで作例が公開されています( フィルム: Cinestill 800T · Lomography

 

Marix(マリックス) 800T
POINT
  • こちらも、映画撮影用のフィルムをもとにして、カメラで楽しめるように作られたフィルム
  • 映画用フィルムらしく、ハイライト(光っている部分)が赤くにじむのが特徴
  • 国産ブランドなので手に入りやすい
  • 他の高感度フィルムよりは安価(36枚撮りの場合1本2000円くらい、2024/02/21時点)

 日本語のページがあるので安心です。作例や注意点も見られます( マリックス カラーネガフィルム 800T 36枚 MARIX Color movie NegaFilm – カメラ フィルム ネガフィルム のことなら ジャパンブランド MarixFilm

 

さいごに

最後までご覧いただき、ありがとうございました。高感度フィルム、ちょっと(結構)お高くはありますが、使ったことないかたは是非使ってみてくださいね♪

 

※以下脚注

*1:とはいえ、多少明かりは必要。真っ暗ではさすがに写りません。

*2:※開放にしにくいから。NDフィルターや高速シャッター搭載のカメラを使用することで対応します。

*3:※写真のつぶつぶざらざらした感じ。画質が悪く見える場合が。
ざらっと感がほしいときは逆に◎

*4:シャッタースピードが1/250秒や1/500秒までなどのカメラ

*5:フィルムの使用期限は、フィルムの箱に記載されています