フィルムカメラ専門店パピオカメラです。 この記事では、フィルムの選び方♪【サイズ・種類・感度・枚数・特徴など】について紹介いたします。
*☆彡・.。さくっと読みたい方へ*☆彡・.。
全部読んだら分量が多いので、さくっと読みたい方は、以下2点を見てください。
感度とかについてもっと知りたい!というときは、リンクから飛んでご覧いただくことができます。
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*この記事について*
始めてフィルムカメラを使う方でもわかりやすいように解説していますので以下の点ご留意ください。
・一般的な呼び方とは異なる名称で記載している部分があります。
・おすすめや「迷ったら○○」などは当店の主観です。「何を選んだらよいのやら~」と思われるかたもいらっしゃいますので、「おすすめ」「使いやすい」などの表記をしたりしています。フィルムカメラを使い慣れてきたら、「こっちのほうが使いやすい」「こっちのほうが好き」と思われるかもしれませんし、それは大事なことです★
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フィルムの選び方♪
★フィルムの箱からわかること~フィルムの情報をチェック~★
このフィルムってどんなフィルム?っていうのを、箱に書いてある情報から読み解いていきましょう!
上のフィルムは、35mm カラーネガティブフィルム KODAK GOLD ISO200 「24枚撮り」です。
- 名前(写真の①):KODAK GOLD
- 感度(写真の③):200
- 撮影可能枚数(写真の②):24枚撮り
大体、「名前・感度・撮影可能枚数」の3つは箱の目立つところに書いてあります!
このフィルムの場合、フィルムサイズ(35mm)・フィルムの種類(NEGATIVE)は、よーくみると箱の裏や側面などに書いてあります。
- フィルムサイズ:35mm
- フィルムの種類:カラーネガティブ
あと、このフィルムの場合はどんな場面で使えるのか(写真の④)が親切にもかいてありますね。
↓このフィルムの場合は?
- 名前:FUJICOLOR
- 感度:100
- 撮影可能枚数:24枚撮り
簡単ですね!こちらも、35mm カラーネガティブフィルムです。
★フィルムの選び方:ざっくりまとめから★
★フィルムの選び方♪ざっくりまとめ★
迷ったら「35mmカラーネガフィルム、ISO400(日中ならISO200も)」がオールマイティー
※中判カメラの場合は120mm
- ☘サイズ☘ほとんどのカメラは「35mm」フィルムを使用します。<詳細はこちら>
- ☘種類☘大体どこの現像所でも受け付けてくれるのは、「カラー・ネガフィルム」です。<詳細は こちら>
- ☘撮影枚数☘はじめて使うカメラなら、24枚撮り、慣れてるカメラなら36枚撮りがおすすめ!<詳細は こちら>
- ☘感度☘フィルム感度は撮影場所の明るさを考えて選ぶ。いろんなシチュエーションで撮りたいなら、ISO400がオールマイティー。日中オンリーなら、ISO200も○。<詳細は こちら>
- ☘特徴☘フィルムの特徴を楽しんでみるのも面白い。<詳細は こちら>
- ☘使用期限☘フィルムには「使用期限」がある!箱に書いてあるので最初にチェック!
*☆彡・.。「35mmカラーネガフィルム」のおすすめ
→いくつか こちらで紹介しています。作例もあるのでご参考にどうぞ。
1:フィルムのサイズ
- 一般的に流通しているフィルムカメラのほとんどが、「35mm」サイズのフィルムを使用します♪
- 中判カメラ(二眼も中判)では「120mm」サイズを使用します。
35mm
ほとんどのフィルムカメラは、35mm(135とも表記されます)サイズです。
お店のフィルムコーナーには必ず置いてあるであろうサイズです。
120フィルム
中判カメラで使用します。
110フィルム(ワンテンフィルム)
ちいさなポケットカメラ(110カメラ)で使用する、カードリッジタイプのフィルム。現在(2021/03/30)ロモグラフィーでは販売されています。現像できるところはあるものの、少ないです。
APSフィルム
APSカメラで使用します。生産終了しているフィルムなので、使用するとしたら期限切れフィルムのみ。現像できるところはあるものの、少ないです。
APSカメラは35mmフィルムを使用するカメラと似ているので、購入時はご注意ください。
2:35mmフィルムの種類
「35mm」フィルムには、カラーネガフィルム・モノクロネガフィルム・カラーポジフィルムと種類があります。
一般的に一番多く使われているのは、「カラーネガフィルム」です。どこの現像所でも受け付けてくれるかと思います。
カラーネガフィルム
ネガはNEGATIVEの略です。
- 現像されたフィルムを見ると、どんな色で写っているかわかりません。データ化やプリントをすることで、どんな色で写っているかわかります。
- 大体どこの現像所でも受け付けてくれます。
- ネガは「ラチチュード*1」が広いという特徴があります。そのため、ちょっと(+-5段)露出がずれても写真として再現できます。
モノクロネガフィルム
箱にBLACK&WHITEとか書いてあります。
- モノクロで写真が撮れます。
- 現像を受け付けていないお店もあります。
- 道具さえあれば、自分での現像も容易
- 色に頼らない分、「光」を意識できる
カラーポジフィルム
ポジはPOSITIVEの略です。リバーサルフィルムともいいます。
- 現像されたフィルムを見ると、どんな色で写っているかみたままでわかります。とっても色鮮やかに写るのが特徴です。
- 現像を受け付けていないお店もあります。
- ポジは 「ラチチュード*2」が狭いという特徴があります。そのため、少しシビアに露出を決めて撮影する必要があります。カメラの露出がずれている場合、写真を再現しにくくなります。
3:35mmフィルムの撮影可能枚数
「35mm」フィルムには、24枚撮り、27枚撮り、36枚撮りなどの撮影可能枚数の種類があります。同じ「KODAK GOLD 200」でも24枚撮りと36枚撮りがありますのでご注意ください。
24枚撮りと36枚撮りの使い分け
同じフィルム(たとえばKODAK GOLD 200)の24枚撮りと36枚撮りならどちらにするか。好みで使い分けてよいと思いますが、おすすめの使い分けです。
・はじめて使うカメラ→テストの気持ちで「24枚撮り」
初めて使うカメラ、慣れていないカメラはテストの気持ちで撮影して早めに現像して結果を確かめる必要があります。そのため、「24枚撮り」で撮ることをおすすめします。
・慣れているカメラ→「現像コスパの面で」36枚撮り
フィルム自体の価格としては24枚撮りのほうが安いことが多いです。ただ、現像の際は24枚撮りと36枚撮りで現像価格が同じというお店がほとんどです(実際のお値段は現像されるお店でご確認ください)。
そのため、フィルム自体の価格が24枚撮りと36枚撮りであまり大きな差がない場合、12枚多く撮れる36枚撮りのほうが、コスパがよいのです。
4:35mmフィルムの感度
フィルムを選ぶのに「感度」を考慮することは重要!
フィルム感度とは?
フィルムが光を感じる度合いです。フィルム自体で感度が決定するので、変更はできません。
☆彡・.。感度の特徴
「フィルムは一度入れたら換えられない=撮り終えるまで感度は変えられない」。最初にどの感度のフィルムを入れるかを決定することは大事なことです!
☆彡・.。フィルムの感度はどこでわかるか?
フィルム名に記載されている数字がフィルム感度です。(例:「KODAK GOLD 200」の場合、200が感度)
↓ フィルムの箱にも書いてあります。「200」と書いてあるのが、このフィルムの感度です。
☆彡・.。感度の表記
感度200の場合、” ISO200 ”のように表記されます。たまにASAと表記されているカメラもありますが、ISO200=ASA200と考えて大丈夫です。
☆彡・.。「感度」を考慮したフィルム選び
フィルム感度は第一に撮影場所の明るさを考えて選びます。
- ISO100(低感度):晴れた日の屋外
- ISO200:100と400で迷ったときなど☆
- ISO400:日中~夕方、好天~悪天、明るい室内まで使えてオールマイティー
- ISO800(高感度):夕方~夜、室内
いろんなシチュエーションで撮りたいなら、ISO400がオールマイティー。ISO100かISO400で迷ったときは、ISO200がおすすめです。
☆彡・.。注意点
カメラによって、設定できない感度がある場合もありますのでご注意ください!ISO100、200、400なら大体どのカメラでも使えるかと思います。ISO800となると、使えないカメラが出てきます。たとえば、OLYMPUS TRIP35はISO800は設定できません。
感度の比較
■低感度(ISO100など)
- デメリット:曇りの日や暗いところでは撮りにくい。暗い写真になるか、撮れてもてぶれしやすい。
※フラッシュ付であれば、室内や夜でも人物などの撮影はできます。
↑
■中感度(ISO400など)
- メリット:日中~夕方、好天~悪天、明るい室内まで使えてオールマイティー。
- デメリット:明るい場所で、開放*5では撮りにくくなる。
↓
■高感度(800など)
- メリット:夕方~夜、室内で撮れる。
ちなみに高感度フィルムは低感度のものと比べお高めな傾向があります。
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露出(写真の明るさ)は「シャッタースピード・絞り・感度」の3つで決まります。
そのうち「感度」はフィルムカメラの場合、フィルムで決定します。
したがって、「フィルムは一度入れたら換えられない=撮り終えるまで感度は変えられない」ということになります。
「感度」は露出を決める1要素なので、写真の明るさはもちろん、シャッタースピード・絞りにも大きく影響してきます。
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5:35mmカラーネガフィルム5選!フィルムの特徴
フィルムごとに特徴があるわけですが、最近のフィルム写真はデータ化が主流で、データ化の際色補正などされると、フィルムの特徴もわかりにくいようです。
「フジは青、コダックは黄色が特徴」説あります。イメージカラー的(フィルムの箱の色的)には、フジは緑!という気がしますが、どうでしょう?
人物撮影の場合、「日本人の肌色がきれいに写るフィルム=フジ」説ありますが、今の時代はそんなにこだわらなくてもいい気がしますね。
富士フィルム業務用カラーフィルム ISO100(生産終了品)
- くせがなく使いやすいフィルムで、常用フィルムとして多くのフィルムカメラファンに愛されてきたフィルム。
- 残念ながら生産終了になってしまいました。2021/03/30現在はまだ、使用期限内の在庫が出回っていますが、価格は高騰しています。
KODAK GOLD 200
- どことなーく温かみのある、懐かしいような?写りをするフィルム。
- 室内で撮ると、茶色というか黄み感が強い気がします。
KODAK Color Plus 200
KODAK ULTRA MAX 400
- 青いものを撮るとかなりはっきりした発色で写ります。
- コントラストも強く、しゃきんとした写りをします。
LomoChrome Metropolis ISO100-400
- グリーンっぽい色味、彩度は抑え目で、レトロな色合いです。かなり特徴のあるフィルムです。
- 「ISO感度は100-400の間で自由に設定」という特徴があります。ISO100だと明るめ、ISO400だと色味がより濃くなります。
- DXコード*8がついていないため、フィルムの感度設定がオートのカメラ(オートフォーカスカメラのほとんど)では、ISO100とかISO50とかに自動で設定されるかと思います。
- 現像は大体どこの現像所でもできます。 KODAK GOLDとかと同じ、「C-41」という現像方法です。
最後に
この記事では、フィルムの選び方を紹介しました。
見てくださった方のカメラライフのお役に立てれば幸いです!
著者:papiocamera
情報は細心の注意を払って記載していますが、記載ミスがございましたら申し訳ございません。
記載情報に万が一誤りがあれば教えていただけると助かります<m(__)m>
*1:露光の許容範囲。適正露出(ちょうどいい明るさ)でしか画像を再現できなかったら、ちょっとでも露光が少なかったら暗い写真に、ちょっとでも露光が多かったら明るすぎる写真になってしまいます。そのため、フィルムには適正露出に対して+-何段かの許容範囲があります。
*2:露光の許容範囲。適正露出(ちょうどいい明るさ)でしか画像を再現できなかったら、ちょっとでも露光が少なかったら暗い写真に、ちょっとでも露光が多かったら明るすぎる写真になってしまいます。そのため、フィルムには適正露出に対して+-何段かの許容範囲があります。
*3:写真のつぶつぶざらざらした感じ。粒子感が大きいとフィルムっぽさはありつつ、画質の悪い感じもする。
*4:レンズの絞り値を最小にすること
*5:レンズの絞り値を最小にすること
*6:レンズの絞り値を最小にすること
*7:写真のつぶつぶざらざらした感じ。粒子感が大きいとフィルムっぽさはありつつ、画質の悪い感じもする。
*8:フィルム感度や枚数などをカメラに伝えるためのコード。手動で感度を設定するカメラの場合は、DXコードあるなしは関係ありません。