フィルムカメラ専門店パピオカメラです。
この記事では、フィルムカメラのフィルムの装填&取り出し(手動巻き上げ巻き戻し編)について、説明します!
目次を見ると装填の工程が多いようにみえますが、 慣れれば1分もしないくらいの時間で、装填できるよ!
なるべく多くのカメラに対応できるように書いているよ!ぜひ参考にしてみてね!
🔆2024/02/16~17:サムネイルやデザイン、手順の写真・文などを一部変更しました。
🙃〔2021/04/08更新〕:「巻き上げ・シャッター」の動画を追加しました。
■はじめに■ー手動巻き上げ巻き戻しとは??
ここでは以下のようなカメラを手動巻き上げ巻き戻しのカメラと呼ぶことにします。
- フィルムをカメラに装填する際、手動でフィルムを巻きあげる
- フィルムをすべて撮り終えた後、フィルムを手動で巻き戻しする
巻き戻しクランク(上の写真)がついていれば、大体手動!フィルムカメラの中でも一眼レフのカメラや金属でできているカメラのほとんどがこのタイプだよ!
自動で巻き上げ・巻き戻しするタイプの説明を見たい方は、こちらの記事を見てね!
★★動画★★(準備中)
手動巻き上げカメラのフィルム装てんの様子を動画にしました💫💫
(準備中)
撮影動作を練習しよう!ー巻き上げとシャッター
フィルムの装填時に行う動作を、装填する前に練習しておくと、スムーズに装填できるよ!
- 「フィルムの巻き上げ⇒シャッターを押す」という動作
- 「フィルムの巻き上げ⇒シャッターを押す⇒フィルムの巻き上げ⇒シャッターを押す…」の順で動作します。
電池が必要なカメラはあらかじめ入れておいてから、練習しよう。(なるべく新品の電池を使用してね)
電池が必要か不明な場合、「 カメラ名 電池」などで検索してみてください。
動画(参考)
別機種のカメラですが、動作の流れがわかります。
巻き上げがレバーではなく、下のようなダイヤルの場合も手順は同じです。
巻き上げ・シャッターの動作ができない時
以下をためしてみてください。
- フィルムの巻き上げができない!というとき……シャッターを押すと巻き上げができます。
- シャッターを押せない!というとき……右に行ききるまで巻き上げするとシャッターが押せます。
※注意※巻き上げレバーが動かないのに、無理矢理動かすのはNGです!
巻き上げ→シャッターを押すのどちらもできないというときは、以下を順に確認してみてください。
※電池は必要ない、電源はないなどのカメラもあり、カメラによって変わります。
- 電池の確認
- 電源の確認
- シャッターロックの確認
- 暗さの確認
電源は入っていますか?AUTOやPROGRAMなどに設定しないと、シャッターが切れないカメラもあります。
フィルムの装填
準備と環境
- カメラに電池はセットしておいてください(※電池が必要なカメラの場合)
- 直射日光は避け、なるべく明るすぎない場所でフィルム装填しましょう。
- フィルムを入れる前に、シャッターを押してみるなど、撮影動作を練習*1しておくのもおすすめ!
外でのフィルム交換で直射日光を避けるには、太陽に背を向けて、自分の体で日陰を作るというのも一つの方法です。
【参考】装填するフィルムに迷ったら、こちらの記事も見てみてください。
フィルム装填手順
主に、OLYMPUS OM-10の写真を使って説明していきます。
裏蓋を開ける
開け方はカメラによって異なるので、一番多い開け方と、その他いくつかの例をご紹介します。
①【一番多い開け方】巻き戻しクランクを引っ張って開ける
②【二番目くらいに多い開け方】側面下にある裏蓋開閉ノブであける
(OLYMPUS TRIP35,35DCなど)
③【まれな開け方】巻き戻しクランク付近にあるロックを解除するしてから、巻き戻しクランクを引き上げて開ける(NIKON FEなど)。
④【ペンシリーズのいくつかにある開け方】PEN-EEやPEN-Dなどは、ちょっと変わった開け方です。
特に年代が古いカメラに多い気がします。
大体開け方はこの①~④あたりに当てはまるかと思います。ちなみに、フィルムを入れる前に、裏蓋を開けたり閉めたりする練習をするとよいと思います。
フィルム室にフィルムパトローネを入れる
フィルムが入っている筒(パトローネといいます)を入れます。
入れる場所は大きさ的にここしかない!とわかります。
パトローネを入れた後、上に持ち上げていた巻き戻しクランクは、元の位置にしっかり戻します
フィルムの先端を引き出し、スリットに差し込む
右に行ききるまで巻き上げる
巻き上げ出来ない時はシャッターを切ってから試してみてください。または、こちらを参照してださい。
巻き上げできたら、裏蓋を閉じます。
フィルムの装填って難しそうですが、要は、巻取り軸にフィルムの先端がしっかり巻き込まれて、フィルムがちゃんと平行に送られていけばいいわけです♪
フィルムの先が抜けてしまったり、うまくフィルムが巻き上がらなかったら、スリットにフィルムの先を入れなおして、シャッターを押してから、もう一度巻き上げやってみてください。
裏蓋を閉じる
裏蓋をしっかりと閉じます。しっかり閉じないと、途中で開いてしまったりして感光しちゃうので気を付けてくださいね。
巻き戻しクランクを軽くまわして、たわみをとる
シャッターを押す→巻き上げを繰り返す
フィルムカウンターが1になるまで、「シャッターを押す→巻き上げ」を2~3回繰り返す
フィルムの装てん後、巻上げに連動して、巻き戻しクランクがくるくるまわっていたら成功しています。
何回巻上げをしても巻き戻しクランクがくるくる回っていなかったら、裏ぶたをあけて、フィルムを装てんしなおしてください。
フィルムカウンターが1になるころでも巻き戻しクランクが動いていなかったら、スリットからフィルムの先端が抜けている可能性が高いです。その場合は裏ぶたを開けて、装てんをしなおせばOK🙆
(フィルムにたるみがある場合は、すぐには巻き戻しクランクが動きません)
フィルムカウンターが1になったころ、写り始める
⚠️フィルムカウンターが1になったら、裏ぶたを開けないようにしましょう!
フィルムを全て撮りきり、フィルムの巻き戻しが終わるまでは、裏ぶたを開けないこと!フィルムが感光してしまいます。
感度の設定を忘れずに!
フィルムの感度は「ISO~」とフィルム名や箱に書いてある~の数字です。
50/100/160/200/400//800などの数字があれば、それが感度です。
感度を設定する場所は、カメラによって異なります。大体以下の三つのあたりにあります。
- シャッターの横
- 巻き戻しクランクの周り
- レンズの周り
指で持ち上げたままくるくる回すタイプも結構あります。
下のカメラはボタンを押しながら、ダイヤルを回すタイプ
以上で、フィルムの装填は終了です。お疲れさまでした!
フィルムの巻き戻し・取り出し
カメラの写真は主にCANON AV-1の写真を使用し、説明していきます。
フィルムをすべて撮影し終えると、巻き上げレバーが動かなくなります。(この時無理やり巻き上げると故障の原因になるので注意)
フィルムカウンターでフィルムの枚数前後になっていれば、フィルムが終了しているので、フィルムを巻き戻していきます。
⚠️完全に巻き戻しが終わるまで、裏蓋を開けないようにしましょう!
裏蓋を開けたまま巻き戻しすると、写真がすべてダメになってしまいます。
下の【ここで裏蓋を開ける】の文のところまでは開けないように!
※カメラ底の巻き戻しボタンが手を離すと戻ってしまうカメラの場合、ボタンを押しながら巻き戻しクランクを回して、巻き戻ししてください。
OLYMPUS OMシリーズのカメラの場合は、巻き戻しする前、以下のようにセットします。(OMシリーズの場合、底に巻き戻しのボタンはありません)
巻き戻しの感覚、手ごたえや音を確かめながら回しましょう!
- 巻き戻しクランクを回し続けると、ちょっと重くなった後、いきなり軽くなります 。
- 巻き戻しの音も同じタイミングで、急に「スコッ」という音がします。
これが、巻き戻し終了の合図です。
フィルムカウンターの数字は基本、巻き戻ししても0になったりしないので、巻き戻しが終わったかどうかは感覚が頼りです!
スコッと軽くなる瞬間がない、回すのが重くてフィルムがちぎれそう、などという場合は無理しないでください。そのままの状態で、カメラごと現像するお店に持って行きましょう。その場合裏蓋はあけないように。
巻き戻しを終えた感覚があったら、そこからさらに2周くらい巻いてから、裏蓋を開けます。
ー【ここで裏蓋を開ける】ーーーーーーーー
ついに裏蓋を開けるよ!巻き戻しが終わったか不安な場合は、暗めの場所で少しだけ開けてみて。
万が一フィルムの先が筒からかなり出ている状態だったら、すぐに蓋を閉じてね。
(※5cmくらい出ている状態なら大丈夫)
フィルムを取り出し、その後しばらく撮影しない場合、カメラを長持ちさせるため、電池は抜いておきましょう。
最後に
この記事では、フィルムカメラのフィルムの装填&取り出し(手動巻き上げ巻き戻し編)を紹介しました。難しかったでしょうか?
はじめての手動巻きカメラだと少し難しく感じたかもしれませんが、徐々に慣れていきますよ!フィルムカメラライフのお役に立てれば幸いです!
著者:papiocamera
情報は細心の注意を払って記載していますが、記載ミスがございましたら申し訳ございません。記載情報に万が一誤りがあれば教えていただけると助かります<m(__)m>